ローマ字か英語か
下の写真をご覧下さい。イオンモール札幌平○店のフードコートにある飲食店です。読み方はわかりますよね。最後の文字をYにすることで、英語っぽい見た目になっています。
この店名”Donbury“は、「ドンブリー」と読みます。「どんぶり」のもじりなのは明白なのですが、ここでクイズです。”Donbury”を日本語を知らない英語ネイティブスピーカー(母語話者)に見せたら、何と読むでしょうか。
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答えは
ドンベリー
です。
buryのUは「え」
“bury”は、英語で唯一アルファベットのUを「え」と発音させる単語です。buryは「~を埋める」という意味の動詞で、高校で習ったかも知れませんね。
また、英語の祖国イギリスには「ベリー」で終わる地名が多いのですが、それらは皆、語尾のつづりが”-bury”なんです(語源は「埋める」とは無関係)。英文学で有名な作品「カンタベリー物語(The Canterbury Tales)」のCanterbury(カンタベリー)は町の名前です。Newbury(ニューベリー)、Salisbury(ソールズベリー)という町もあります。単にBury(ベリー)という名前の町もあります。アメリカにも”-bury”で終わる地名がたくさんあります。入植した先祖が祖国の地名を使ったからです。
こうしたことから、英語ネイティブはburyというつづりを見ると、「ベリー」と発音する習慣が染み付いているんです。
イオンモール札幌平○店のこのお店、つづりの見た目を英語っぽくしようと考えただけなのかも知れません。まさか「ドンベリー」と読まれる可能性があるとは想像もしていなかったでしょう。でも、それはそれで、丼専門店らしからぬ無国籍な感じがしていいのではないでしょうか。私はこの看板を見る度、心の中でわざと「ドンベリー」と読んでいて、勝手に気に入っています。
この記事をきっかけに、「buryの読みは『ベリー』」と長期記憶に残ってくれることを願っております。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!