笑顔と態度
このブログは「まずは通じること」「誠意は態度で」を基本モットーに話を進めています。間違えてもいいので、覚えたことを使って、どんどん話してください。あなたがきちんとした態度で話しさえすれば、英文に不備があったとしても理解してもらえます。もちろん、いろいろな表現は文法・語法をこつこつ覚えて、いずれは使い分けられるようになるのが理想的ですけどね。
態度がしっかりしていれば、言葉の不備は乗り越えられるという実例を、微笑ましいエピソードで紹介します。これを読んで自信をつけてください。
東日本大震災から数週間後、各地で本格的に募金活動が行われるようになりました。私が当時勤務していた学校も例外ではありません。授業後の休憩時間になると、生徒たちが募金箱を手に続々と職員室に入ってきます。
中学1年生の女子がふたり、カナダ人教諭の元へやって来ました。何やらごそごそと相談するように話した後、そのふたりは大きな声で
“I want your money!“
と言ったんです。これを言われたその先生は、無言で、でも口元には優しい笑みを浮かべ、財布からお札を一枚取り出し、渡しました。
これが英会話であり、コミュニケーションだと思うんです。字面だけ見れば、ぶっきらぼうです。アクション映画なら悪役のセリフにもなり得ます。けれども、誰もが状況を理解している中で、この”I want your money.” は本物の英語だったんです。ふたりの中1生徒は、使い慣れない限られた知識の中で精一杯の英語を生み出し、本物を得たのです。
「募金って英語で何て言うの?」と悩むのではなく、「お金って言えばいいんじゃない?」と考え、知っている単語だけで文を作り勝負に出たふたり。私は本質を彼女たちから教わったのでありました。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!