根強く残る問題

タクシーに乗らなくなって、どのくらいの月日が経ったのか。私は飲む習慣がないので、職場の飲み会がないと全然酔うことがありませんでした。独立してしまった現在は、まるで飲みませんから、飲み屋街に行くこともなく、帰りはタクシーでということもなくなりました。家にいても、飲むのは水か牛乳です。札幌市内に住む外国人が集うバーがあって、そこに友だち作りに行こうかと思うことがあります。しかし、特に飲みたいと思わないので、実行することがありません。こんな男が乗らなくなったタクシーという乗り物についてのお話です。

以前の職場で一緒だったアメリカ人男性ですが、

「タクシーの乗車拒否なんてしょっちゅうだよ」

と言っていました。これはよく聞く話でして、日本のタクシーによる外国人乗車拒否は、あちこちであります。仮に、私が金髪にしてもタクシーは止まってくれると思います。金髪のにいちゃん、ねえちゃんはたくさんいますが、乗車拒否されたという話は聞きません。このことから、髪の色で判断されているわけではなさそうです。私のその元同僚は、金髪ではありませんが、乗車拒否されると言っています。黒髪ですから、髪の色で判断されているわけではなさそう。

やはり外国人であることで乗車拒否されているようです。タクシーの運転手がどういう思いなのか、直接は知りません。しかし、ほぼ間違いなく言葉がわからないことへの不安からでしょう。

タクシー会社には、英語研修を導入するところが増えています。サービス業ですし、避けられない潮流だと考えているはずです。でも、いわゆる「外国人恐怖症」の現状はすぐには変わらないのではないでしょうか。相当な時間がかかると思います。英語を勉強しても、「人との接し方」にも意識を向けなければ、語学研修を重視しても効果は薄いと感じます。

ほんの少し態度を変えるだけでもいいんです。乗車拒否なんてことをする前に、せめて車を停めて、目的地を聞くくらいはすべき。日本語ができるのか、英語はどうなのか、日本語も英語も通じないのか、このくらいの確認はすべきだと思うんです。

「英語にビビる」人はまだまだ多いですが、タクシーなどの状況で、実際にはたいした会話なんて発生しません。日本人同士だって、車内での会話は運転手次第、お客次第ですからね。タクシー運転手の立場なら、

“Where to?”

(どちらまでですか)

業務用英語としては、これだけで十分でしょう。目的地に着いたら、料金の数字を英語で言えるように練習するだけです。それすら苦手だというのなら、料金メーターを指させばいい。本当はそれだけのことのはずです。

この記事をお読みのあなたには、外国人乗車拒否が根強く残っていることを理解してもらいたいと思います。タクシーに乗せてもらえずに困っている人を見かけたら、代わりにタクシーを止めてあげてほしいと思います。行き先を確認して、もし可能ならどういうルートを通るのかも。およその料金もわかれば、なお助けになるでしょう。

その人も助かりますし、あなたにとっては英語を使うチャンスでもあります。好ましい現実ではないですが、学びになります。淋しい現実ではありますが、そんな中でも

“Thank you!” “You’re welcome!”

と言葉を交わすことができれば、そこから事は前進していくことでしょう。

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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