英会話オタクへのお誘い
特技は何ですか?趣味でもいいし、今の仕事でもいいです。これは自慢できるぞというスキルがあれば、ひとつ頭に思い浮かべてください。特殊技能でなくてもいいです。料理や掃除のようなものでも、結構自信あるよというものなら、何でもかまいません。それを「匠の技」と呼ぶことにしましょう。今それを誰かの目前で実行すると、
「まあ、なんということでしょう!」
と、誰もが驚いてくれるはずです。では、そのスキルに自信を持つようになるまで、どのくらいの時間を練習や反復に費やしましたか?大体でいいので、思い返してみてください。
10,000 hours
割りと知られている話なので察しがついたと思いますが、一目置かれるレベルのスキルが身に付いている人は、練習や修行などに10,000時間を費やしていると言われています。10,000時間です。この数字の根拠は知りませんが、実働時間が一年強ということになりますし、信憑性はあると思います。家事をこなす主婦・主夫は、あっという間に10,000時間だと思いますから、かなりのスキルだということになります。まさにプロです。こんな動画を見たら、感服ですよ。10,000じゃ済まないですからね。
さて、私が仕事にしている英語、これは学生時代に集中的に勉強したので、いつの間にやら10,000時間を達成したんだと思います。当時はそんなこと意識もせずに、ただ勉強しただけですが。
では、10,000時間という数値目標を設定したとして、それを達成するのは簡単か難しいのか、私なりに考えてみました。答えは「難しい」と思います。あなたがリア充ならば、ですけどね。私のダークな過去がそれを証明していると気付いたんです。
私は、大学進学が決まり、何か特技が欲しいなということでいろいろ考えていました。ある時、4月に爆発的に売れる本があることに気付きます。NHKの語学テキストです。これを特技にすると決めました。お金をかけずに手軽に習得できるスキルは語学だね、と思えたんです。これが英語のきっかけになりました。
周囲の学生は、入学後の浮かれモードで彼女彼氏探し、コンパ、サークルなどなど、今で言うリア充でした。私はあまり街に出るタイプではなかったので、ある意味学習時間の確保は完璧でした。ピーク時の一日の勉強時間は、英語だけで4, 5時間。暗いと言えば暗いですね^^ ただ、そのおかげもあってか、TOEFLでは、当時の試験形式で600点を取ったり、先輩学生を差し置いて英検準1級に合格したりしました。周囲の評価もそこそこになりまして、キャンパスでは留学生と談笑を楽しんだり、「特技は持つもんだねぇ」などと悦に入っていました。
さて、真面目な話をします。私が英語の勉強で10,000時間を達成できたのは、学生というモラトリアム期間があればこそでした。これをお読みのあなたは学生でしょうか、社会人でしょうか。仕事や家庭をやりくりしながら10,000時間を捻出するのは至難の業でしょう。でも、スキルの習得は不可能かというと、それはまた別の話です。
年長者は、知識吸収のペースは遅めですが、経験と論理的思考という強みがあります。この強みを武器に、濃密な時間を確保して継続することをしましょう。
- 目標の設定とギャップ分析(どんな自分になりたいか、理想の姿と現実の差は何か)
- 徹底的に集中する一日30分を確保
- 毎日継続(こつこつ)
この3点を意識すれば前進できます。10,000時間を実感するのは難しいかも知れませんが、「濃密な時間」は確保できます。
もちろん、一番大切なのは、やる気です。あえて言い換えれば、あきらめの悪さ。ぐだぐだしつこくネチネチと毎日少し英語に触れましょう。その「非リア充スピリット」こそが人生を大きく変えることになります。
「オタクをバカにしてはいけない。いつか彼らの下で働くことになるのだから」
と言ったのはビル・ゲイツです。非リア充、オタク万歳ですよ(^^)
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!