雑談力も大事です
英語を勉強していると、日米比較がよく話題になりますね。日本はこうだけど、アメリカはああだ。日本はこうなのに、アメリカはそうじゃない。そういう話をよく聞きます。そこで私も比べてみることにしました、「雑談力」に違いはあるのか。
日本人同士だとそんなに気にならないですが、国境や言語をまたぐと、語学力、会話力、なかでも「雑談力」を意識することになります。本当です。専門的な会話ならいくらでもできるのに、パーティなどでの雑談は沈黙が続くという人は少なくありません。雑ネタがないわけでもないのに、会話が続かないのはどうしてでしょう。英会話の上達具合もあるでしょうが、他にも理由があるような気がして、考えてみました。私なりの気付きは次の点です。
質問に対して、”Yes” “No”で会話を終えてしまう。
相手は、Yes / Noの後に、何か話が続くのかなと思っているのですが、そこでストップ。当然沈黙が訪れます。こういう様子を観察していると、日米の違いが見えてきました。それは、良い悪いは別として
日本人の会話はおおざっぱ
ということなんです。アメリカ人の話を聞いていると、詳細に話を詰めていくのがわかります。日本人ならば、
「来年アメリカに行くんだ」
と言うところを、アメリカ人なら
「来年の5月にフランスのパリに演劇を観に行くんだ」
と言う、そんな感じです。日本人なら、
「来年ニューヨークに行くんだって?」
と聞かれたら、”Yes”で話を終わらせてしまうところを、アメリカ人なら
「そうなんだよ。ブロードウェイでミュージカルを見て、その後にはサンフランシスコに行ってさ」
と答える、そんなイメージです。雰囲気の違い、わかりますよね。次の会話にスムーズに繋がるのはどちらか一目瞭然です。良い悪いではないですけど、日本人の英会話はこういう点ではおおざっぱなんだなと感じます。手作業の細かさでは定評がある我ら日本人ですが、会話になるとザックリしています。以心伝心の伝統でしょうか。言わなくてもわかるだろう的な。省略の文化、余白の文化。そういう伝統の影響もあるかも知れません。
日本人同士でなら「言わなくてもわかるよね」みたいな前提があってもいいでしょう。しかし、国境や文化をまたぐとそうも言っていられません。英会話では工夫が必要になります。
「野球観に行くんだ」
よりは、
「ジャイアンツとベイスターズの試合を見に行くんだ」
と言うようにすると、とても良い訓練になります。英語の上達が目的なので、ここはひとつ、欧米流の「詳細まで話す」練習をしましょう。野球に行くという話が、好きなチームや選手の話になるかも知れません。メジャーリーグの話に移るかも知れません。野球ファンではない相手なら、フットボールの話にそれるかも知れません。そうやって雑談が発展していく中で雑談力が身に付き、また「アイスブレイキング(ice breaking; 打ち解け合うこと)にもつながると思います。
雑談力アップの方法については、いろいろな本が出ています。そういうものも十分参考にしながら、最初のステップとして、”Yes/No”で話を終えるのをやめてみませんか。これだけでも、話が広がっていきますよ。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!