一人暮らしをしている人なら「うちには、ないよ」と言うことはあるかも知れませんが、掃除や選択に欠かせないアイテムのひとつに「バケツ」があります。学校や職場にはたいてい置いてあるものなので、知らない人はいないでしょう。

バケツは英語の

bucket

をカタカナ語化したものです。日本では伝統的には木製の桶を使っていました。「手桶」や「水汲み桶」と呼ばれていたようです。改めて聞くと、母語なのに新鮮ですね。日本語がどれほどカタカナ語、外来語に侵食されているのかとも思えます。それはさておき、明治時代になって、欧米から金属製のバケツが入ってくるようになり、国産のバケツが作られるようになっていったとのことです。昔は「バケット」という表記も見られたと言います。こちらの方が原音に近いですね。

なお、bucketと呼んでもいいのですが、バケツは別の呼び方をする場合もあります。それが

pail

です。お砂場遊び、海水浴で訪れた砂浜で子どもたちが使うようなバケツのことは、pailと呼ぶことの方が多いようですよ。

さて、おもしろいものでして、英語にはbucketを用いた表現がいくつかあります。ここでは3つ紹介します。

kick the bucket

最初は、

kick the bucket

です。英語を練習している人なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。けっこう有名なフレーズです。これ「死ぬ」の俗語表現で、粗野な言い方だとされます。日本語だと「くたばる」の感覚に近いと思います。でも、どうして「バケツを蹴る」が「死ぬ」の意味になるのでしょう。表現の由来については、別の記事で触れていますので、ぜひご覧ください

bucket brigade

消火活動などにおける人海戦術を「バケツリレー」と言いますが、英語ではこれを

bucket brigade

と言います。バケツリレーが和製英語であるということが、ここで理解できます。

brigadeは軍事用語で「旅団」(「師団」の下部組織・・・と言われても関係者でないとわからないですね)ですが、軍隊式編成の組織でも「隊」や「団」の意味で使います。例えば「消防隊」はfire brigadeと言います。カタカナ表現のバケツリレーは、バケツを手渡す動作を指しますが、bucket brigadeは「バケツ隊、バケツ団」のような言い方ですので、人を指しています。日英で、視点の違いがありますね。

また、これに関連してhuman chainという表現もあります。直訳は「人の鎖」です。バケツに限らず、物の手渡しをする行為のことなので、bucket brigadeよりも意味が広いです。

bucket list

最後は、

bucket list

です。バケツのリスト?実はこれ、「死ぬまでにやりたいことの一覧表」(a list of the things that a person would like to do or achieve before they die)のこと。どうしてバケツが出てくるのかはわかりません。発想がおもしろいです。次のように使ってみると、英会話してるなあと実感できると思います。

I have so many things on my bucket list yet to do!

(自分にはまだまだやりたいことがたくさんあるんだ!)

バケツという品物ひとつに、このような表現があるのですから、英語っておもしろいですよね。

    今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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