■「驚くほどの収益」の口語表現

直訳しただけでは、その意味がわからないフレーズです。

■今日の英語フレーズ

rake in the dough
かなりの金額を稼ぐ、大儲けする

📝例文

(1) I was paid peanuts on my first job, but now I’m raking in the dough.
(最初の仕事の給料は安かったが、今はがっつり稼いでいる)
*paid peanuts解説はこちら

(2) The company has been raking in the dough since the release of its new app.
(その企業は、新アプリの発売以来、大きな利益を上げている)
*app アプリ(applicationの略称。英語ではappliとは言わない

(3) His online store raked in the dough during the holiday season.
(彼のオンラインストアは、ホリデーシーズンに大儲けした)

(4) The film raked in the dough at the box office, far exceeding expectations.
(その映画は興行収入で大成功し、予想を大きく上回る収益を上げた)
*box office 本来は「チケット売り場」だが、転じて「興行、チケット売上」の意味でも。

💬フレーズ解説

rake in the dough「かなりの金額を稼ぐ」「大儲けする」という意味の比喩表現です。主にビジネス、販売、作品などが予想以上に収益を上げている状況を描写するのに使われ、主語には個人、企業、作品など、利益を得る主体が来ます。カジュアルな会話やメディア記事向けの表現で、フォーマルな場面では通常避けられます。

フレーズの直訳は「パン生地をかき集める」。どうしてそれがお金を稼ぐ意味になるのでしょうか。

dough (ドウと発音) は「パン生地」という意味ですが、口語の比喩として「金銭」の意味でも使われるのです。rakeは名詞では「(干し草・落ち葉などをかき集めるための)熊手」という道具のことですが、ここでのrake inは「かき集める」「大量に得る」という意味の句動詞です。熊手を使うと干し草や落ち葉をごっそりと集めることができますね。その様子になぞらえて、「お金をたくさん稼ぐ」の意味になったのです(文字通りにパン生地を熊手で集めたら、かなりシュールな光景ですが)。

ところで、このフレーズを見て、in the doughが「パン生地の中で」というまとまりだと感じるかも知れません。実際には、rake inが句を成しており、内側(自分の方)へ向かって熊手でかき集めるという動作を表しています。ここでのinは前置詞ではなく副詞で、rake (動詞) + in (副詞) + the dough (目的語)なのです。

rake in the doughの類義表現には次のようなものがあります。

  • make a killing (大儲けする)
  • bring in big bucks (多額の金を稼ぐ)
  • cash in on … (…でうまく儲ける)

🌱豆知識

英語ではdough (パン生地;ドウと発音) がお金を表すと述べましたが、歴史からわかるように日本では米がお金の役割を果たしていました。年貢米は現代の税金、また、武士や奉公人への給与は、金銭ではなく米で支給されていました。この米を「扶持米(ふちまい)」と呼びました。日本語の「食い扶持を稼ぐ」(お金を稼ぐ)はこれに由来するそうです。「食い扶持…」の方は大儲けの意味ではないですが、パンや米がお金の意味で使われているという点では、発想に共通点がありますね。

🎧音声で確認

■5秒英単語

polite
(礼儀正しい、丁寧な)

「…に対して礼儀正しい」と表現する時は、be polite to [誰々]のように、前置詞toを用います。

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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