■furious
今でこそ、多くの言語が英単語を取り入れて使っていますが、その英語は昔、ラテン語、フランス語など、近隣の言語から数多くの単語を借入し、自らの語彙に加えていきました。そうするうちに、英語は世界で最も語彙数のある言語と言われるようになったのです。誰がどう調べたのかはわかりませんが。
英単語を覚えるのに苦労している人は多いですが、中でも同義語・類義語の多さにうんざりしている人は多いと思います(それを言ってしまうと日本語も同じなのですけど)。「寒い」は”It’s cold.”ですが、「肌寒い」ならchillyと言いますし、freezingなら「ひどく寒い、凍えそう」です。
英英辞典で形容詞をチェックすると、改めて気付くのですが、ある単語Xの意味が、very Yやextremely Yだと説明されていることが多いです。例えば、freezingの意味は、very coldやextremely coldと表記されています。ついでに、このextremelyは、very, veryです。
これに関連して、今回紹介するのは
furious
です。日常会話では本当によく出てきます。意味はangryと同じですが、怒りの程度がangryよりも上。英英辞典風に言えばvery angry, extremely angryです。
furiousの意味は「激怒して」ですが、ネイティブの日常会話では、そんなに怒っていなくても、誇張で使われることもあります。だから会話でもよく耳にするというわけ。
furiousはBE動詞の後ろ(補語の位置)で使うと、激怒の意味になります(叙述用法)。名詞の前で使うと、「非常に激しい、荒れ狂った」の意味になりますよ(限定用法)。例えば、a furious stormは、嵐が怒っているわけではなく、「激しい嵐」です(イメージ的な共通部分はありますね)。
では、furiousの叙述用法の使い方を説明します。英会話初歩の時期に、be surprised atやbe surprised that SV (~に驚いて) などの「型」を覚えます。この「BE動詞 + 形容詞 + 前置詞/that節」は、英語では定番の型で、furiousも同様です。以下を覚えておくと、会話で不自由なく使えるようになります。
(1) be furious with [人]
(2) be furious at/about [行為/事柄]
(3) be furious that SV
語法上、何に怒っているかで前置詞の使い分けがされますので、上の(1)と(2)をしっかり区別して覚えましょう!と言いたいところですが、このブログは昭和の学校英語(英語「について」説明するだけの授業)を反映するつもりはありません。ネイティブは(1)と(2)をガチガチに区別せず、withもatもaboutもけっこうゴチャ混ぜで使っています。個人差、地域差もけっこうあって、実態は参考書が言うほど「でなければいけない」にはなっていません。結局はしゃべった者勝ちですな。コミュニケーションですから^^
下の例文を参考にして、自分でも口頭作文してみてくださいね。
~今日のフレーズ~
furious 激怒して
■例文
(1) I was late and she was furious with me.
(遅れて行ったものだから、彼女はすごく怒っていた。)
(2) His family are furious that his name has been made public by the press.
(名前が報道で公表されたことに、彼の家族は憤慨している。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!