■stage a walkout

私が子どもの頃は、今よりはストライキの報道を目にしていたと思います。最近は少ないと感じていましたが、実際ストライキは減少傾向にあるようです。会社側と従業員側の意見調整が行いやすくなったことが理由の一つと考えられます。また、景気低迷が続き、ストライキの効果が薄いという事情も。さらには、働き方の多様化により、労働組合の参加率が減少していることもあるようです。

■今日のフレーズ

stage a walkout 職場放棄をする、ストライキに入る

■例文

(1) The workers of ABC Company staged a walkout because of their low wages.

(ABC社の労働者は低賃金を理由としてストライキを起こした)

(2) Last month hundreds of thousands of teachers and civil servants staged a walkout over pension changes.

(先月、数十万人の教師と公務員が年金の変更をめぐってストライキを行った)

4月末から経済系ニュースでは「メーデー」という言葉が出始めます。英語ではMay Dayで、労働者たちが集まり、権利を主張する日。世界の多くの国で、5月1日に労働者のイベントやデモ行進などが行われます。

May Dayの由来は、1886年の5月1日、アメリカのシカゴで起こった大規模なストライキから。これにより労働環境の改善が大きく進んだとされています。

「ストライキを行う」を英語では通常、go on a strikeと言います。「ストライキ中」という状態を表す時は、be on a strikeBE動詞を使います。基本表現はこれで十分ですが、英語の練習が進み、経済記事やニュースにも手を伸ばそうと思うなら、今回のフレーズも覚えておくとよいでしょう。

stage a walkout

walkoutは名詞で「抗議や不満の意思表示としての退場」という意味です。交渉の場で意見が折り合わず、という場面を想像するとよいでしょう。stageは、ここでは舞台の意味ではなく、動詞で「計画して行う」の意味。したがって、stage a walkoutで「交渉の場からの退場を行う」という感じになるのですが、「ストライキに入る」「職場放棄をする」という意味で用いられています。

日本語ではストライキを短くして「スト」と言うことがありますが、日本語の音の感覚でそうしているだけですので、英語では通じません。そのストライキは英語でstrike。野球のストライクもstrike。同じ英単語でも分野によってカタカナ表記が変わるという不思議な現象です。

ストに関連する余談をもうひとつ。賃金交渉で「ベア」と言いますが、もちろん熊は無関係。賃金の「ベースアップ」をなんと「ベア」と略してしまったのです。私たちが使っている意味で「ベア」と言っても英語では一切通じません。さらに、賃上げの意図でベースアップと言っても、これまた和製英語なので通じません。強いて英語で言うなら、例えば、base-pay increase (基準賃金増という直訳になります) と表すことになります。それでもなお、賃金や雇用のあり方は国によって異なるので、この言い方が他の国で通じるかどうかは微妙で、補足説明は必要になるでしょう。

■音声確認

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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