■naive
カタカナ語の「ナイーブ」は、意味を取り違えて日本語に輸入されました。
■今日のフレーズ
naive
世間知らずの、単純な、すぐに信じ込む
■例文
(1) It’s naive to think that viewers are always tolerant.
(視聴者が常に寛容であると思うのは、甘い考えだ)
(2) I was so naive that I believed everything I read.
(私はとても世間知らずで、読んだことをすべて信じていた)
(3) I told you to stay away from that guy. How naive can you get?
(あの男から離れろって言っただろ。どこまで世間知らずなんだ?)
■解説・コメント
形容詞naiveは「世間知らずの、単純な、すぐに信じ込む、騙されやすい」という意味です。
カタカナ語の「ナイーブ」は「繊細な、傷つきやすい」という意味で用いられていますが、英語のnaiveにその意味はありません。naiveにinnocent (純真無垢) の含みがあることから、世の現実に心を痛めやすい意味だと勘違いがあったのでしょう。カタカナ語の「ナイーブ」は、英語ではsensitiveを用いましょう。
英語のnaiveは否定的です。innocentだからこそ世の中のことなんて何もわかっちゃいない、ということです。個人的な話ですが、1980年代後半に私が使っていたNHK英語教材では、「世間知らずのうすらバカ」と和訳していました。うすらバカという大胆な和訳のインパクトのおかげで、私は誤用することなく過ごせています。
ついでながら、例文(3)で使われているHow can you get [形容詞]?もあわせて覚えておきましょう。日本語でいう「どこまで…なんだ?」という呆れを表す言い方です。
ちなみに、書籍や画面上でつづりがnaïveとなっていることがあります(iの上の点がふたつ)。元々フランス語からの借入語で、点がふたつあるのはフランス式のつづりだとのことです。
■音声確認
■5秒英単語
building
(ビル(ビルディング))
建物を「ビル」と呼ぶのは完全に和製英語。言っても伝わりませんのでご注意を。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!