anyとnoの関係
some, any, noについては、知っておくとよい事柄がいくつかあります。関連する記事もありますので、あわせてお読み下さい。
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ここでは、anyとnoの関係について説明します。
not anyについて
次の会話を英語で表して見ましょう。
(1)
A: ペン持ってる?
B: いや。ペンはないけど、鉛筆ならあるよ。
難しくはないと思います。
(2)
A: Do you have a pen?
B: No. I don’t have a pen, but I have a pencil.
物があるかないか程度の話であれば、このように表しますね。この例では不定冠詞のaを使っています。メモを取るなどの状況だと、頭に描くペンは一本。だから”a pen”と言うのが普通です。これが、例えば社長と秘書の会話だとして
(3)
A: 今日は面会はあるのか?
B: いえ、社長。今日は面会はございません。
というような状況だと、複数を想定することがあります。その場合なら
(4)
A: Do we have any appointments today?
B: No, sir. We don’t have any appointments today.
のように表します。「いくつか」と表す場合には、someを用いますが、疑問文や否定文ではsomeはanyに化けるというルールがあります。これは、昭和世代なら、学校の授業で機械的に覚えた内容です。さらに、否定文でanyを使う時には絶対的なルールがあります。
■必ず”not…any”という語順になる。
というものです。notは必ずanyの左側になくてはいけません。また、
■”not…any”の意味は「ひとつも・全く~ない」である。
であることも覚えて下さい。否定を強調している感じがあります。”We don’t have appointments.”だと、ただ単に「(複数の)面会はない」となりますが、”We don’t have any appointments.”と言うと、「面会はひとつもない」という意味になります。どちらも言っていることは変わらないのですが、雰囲気に違いがありますね。では、確認のために、not anyを使った基本的な例文を見てみましょう。
(5) I don’t have any friends.
(僕には友だちが一人もいない)
(6) John doesn’t have any books in his room.
(ジョンの部屋には本が一冊もない)
noについて
“not any”の意味が「ひとつも・全く~ない」という意味ですから、数字で表せば「ゼロ」ということになります。ところで、英語では、数詞のゼロは”no”で表すのが一般的なのです。通常、one pen, two pens, three pens,…のように数えますが、ペンがない場合(ゼロ)は
no pen
と表すんです。これを文で使うとどうなるかですが、I have one pen. / I have two pens. / I have three pens.などと表すのと同じように、
(7) I have no pen.
と言います。直訳すれば「私はゼロ本のペンを持っている」です。その意味は「私はペンを持っていない」ですね。ここでおもしろいのは、”I have no pen.”は、肯定文です。”I have…”の部分で「持っている」と言っていますからね。肯定形で、内容が否定なんです。英語っておもしろい言い方をしますね。
noは数詞として使うと、ゼロの意味だということが確認できました。ところで、ゼロの意味は何かというと「ひとつも・全く~ない」ですよね。ということは、上の”not any”と同じになるのです。
not any = no
上記の説明から、”not any”と”no”はイコールの関係にあることがわかります。
■not any = no
例文で確認しましょう。
(8) I don’t have any friends.
= (9) I have no friends.
(10) John doesn’t have any books in his room.
= (11) John has no books in his room.
(12) There aren’t any flowers in this garden.
= (13) There are no flowers in this garden.
(この庭園には花が一本もない)
このようになります。ここまでよろしいでしょうか。ポイントを整理しましょう。
- 「いくつかの」はsomeである。
- someは疑問文ではanyに化ける。
- someは否定文でもanyに化け、not anyとなり、意味は「ひとつも・全く~ない」となる。
- “not…any” = “no”の関係が成り立つ。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!