日常英会話で頻繁に耳にするフレーズにkind ofやsort ofがあります。学校などのフォーマルな授業では習うことはほぼないと思いますが、知っておくと会話では便利かと思いますので、ここで紹介したいと思います。
■まずは、不定冠詞が付くa kind of, a sort ofについて
最初に、教科書にも載っている表現からおさらいしましょう。
会話やある程度カジュアルな書き言葉では、
a kind of [名詞], a sort of [名詞]
というフレーズが聞かれ(見られ)ます。この場合は、「一種の・ある種の~、概ね~と言える」という意味です。教科書やフレーズ集ではa kind of, a sort ofと紹介され、このまま覚えましょうという扱いですね。言うまでもなく、名詞が複数形であれば、不定冠詞のaは使いません。
(1) I’m a kind of patriot, I suppose. (私はある種、愛国主義者だと思うよ。)
(2) This is a sort of anime of animes. (これはアニメの中のアニメだと言えるだろう。)
■形容詞や動詞の前に用いるkind of, sort ofについて
上で説明したのとは異なり、こちらが教科書にはほとんど載っていないであろうkind of, sort ofの使い方です。会話で多いのがこちらの使い方で、形容詞や動詞などの前に置きます。ほとんど意味がなく使われ、日本語で表すと
「なんか」
「まあ、~」
「なんて言うか、まあ」
「~みたいな」
「まあ言ってみれば~みたいな」
「なんとなく」
「ある意味」
「いく分」
「ちょっと」
などに相当するでしょう。特定の意味を持たず、間を埋めるためにkind of, sort ofと言っておいて、次の言葉につなげるという使い方です。日本語の「ええと」「まあ」「その」のようなものと思えば雰囲気はわかってもらえることでしょう。訳で考えないのがコツになります。
(3) I felt kind of sorry for Nick. (ニックがなんかかわいそうに感じたよ。)
(4) I sort of heard of the guy, but I don’t really know who he is. (そいつのことはなんとなく聞いたことはあるけど、どんなやつかはよく知らない。)
(5) Mary is kind of cute. (メアリーは、言ってみればかわいいって感じ。)
■カジュアルフレーズkind of, sort ofがさらにくだけると
そもそもがカジュアルな言葉なのですが、kind of, sort ofは会話では音声的にもカジュアルになります。
(6) kind ofのカジュアル発音
(7) sort ofのカジュアル発音
書き言葉では、この発音のビジュアル効果を狙ったkinda, sortaというつづりがsocial media (日本で言うSNSのこと) や雑誌、小説などで見られます。want toをwanna、going toをgonnaとするのはよく知られていますが、それと同じようなものです。日本語では、フォーマルでは「いう」と書くべきところを、発音通りに「ゆう」とするのに似ています。
映画やインタビューなど、生の英語の中でチェックしてみてください。「お、今言ったな」という場面がたくさんあると思いますよ。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!