■lose [自分]’s grip
握力に自信がありますか?瓶詰めの食品のフタを開けるのが苦痛になってきた私です。握力を鍛えられる手軽なトレーニングはないものでしょうか。私が時々やるのは、浴槽の中で両手をグーパー、グーパーと繰り返す運動です。お湯の中で100回ほどやると、いい疲労感です。子どもの頃に、あるピアニストが日頃これをやっているという話を聞いたのです。何十年も前の話ですから、現代はもっと効果的な訓練があるかも知れませんね。
言葉において、握る力は比喩的にも用いられます。「掌握する」は典型例で、支配力を表します。英語も同様で、握るという動作に把握、理解、支配、圧力のイメージを重ねるのは普遍的なものと考えられます。
カタカナで「グリップ」と言いますが、これは英語のgripから。gripは「つかむこと、把握、握り、取っ手」などの意味を持ちます。転じて、「把握力・理解力」や「支配」の意味でも使われるのです。
今回紹介するフレーズは
lose [自分]’s grip
です。広い意味では「物事に対してのコントロール(統制、支配)を失う」ということ。日常会話的には「判断力が鈍る、意欲・情熱をなくす」という意味で使われます。「勘が鈍る」というニュアンスでも用いられますよ。意図的かどうかは別として、積極的に関われなくなる状態を指します。また、何についての判断力や意欲かを示したければ、前置詞のonを使って、
lose [自分]’s grip on [何々]
とします。例文を参考にして、自分でも文を作ってみてくださいね。
最近何かで判断力や意欲を失いかけていることはありますか?リフレッシュして、少しでも力を取り戻していきましょう! I sometimes lose my grip on English, but I will never give up!
~今日のフレーズ~
lose [自分]’s grip
(判断力が鈍る、意欲・情熱をなくす)
■例文
(1) I’ve never seen him so confused and indecisive. He really seems to be losing his grip.
(彼があんなに途方に暮れて煮え切らない様子なのを見たことがない。本当に判断力を失いかけているみたいだ。)
(2) When she lost her daughter, Mary really lost her grip on reality.
(娘を失って、メアリーは本当に現実を把握する力をなくしてしまった。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!