■in existence
英会話のスタートは基本的な語彙と表現から始まります。日常生活の中では、単語をどんどん増やしていって、使う構文は中学教科書レベルでまったく問題ありません。実際、ネイティブもそんなに難しい構文で話しているわけではありません。
普段の会話とは基本的でシンプルなものですが、時折フォーマルな表現を盛り込むことってありますよね。日本語の場合なら四字熟語や堅い言い回しを取り入れたりします。とても簡単な例だと、「嫌な顔をされた」の代わりに「ひんしゅくを買った」と言ったり。カジュアル会話にそのようなフレーズを放り込むと、強調などのインパクトが生まれたり、文学的に響くこともあるでしょう。聞き手の印象に残りやすくなります。
これはもちろん英語でも同じです。西洋言語の場合だと、フォーマル表現だけでなくラテン語フレーズや聖書の言葉を引用したり、アレンジしたりすることもあります。上手な人は、知識・知性のひけらかしにならず、とてもスマートに話しますので尊敬してしまいます。
今回紹介するのは
in existence
意味は「存在して、現存して、実在して」です。existenceは動詞exist(存在する)の名詞形で「存在」。意味も発音もお堅い感じを与える語です。美術史や骨董品などの話題で「現存する最古の・・・」と言うことがあります。そのような場合に使える表現です。もうひとつ、人や物を描写する時の強調としても使えますよ。That is the worst coffee shop in existence.(あれは現存する最悪のカフェだ)のように言われると、どれだけまずいコーヒーが出るんだろうと興味が湧いてしまいます。その店が存在することはわかっているのに敢えて使うので、会話におもしろみが加わりますね。
外国語を使って話すと、特に初期のうちは必要最小限の言葉と身振り手振りでの意思疎通が多いですが、慣れてきたら言葉の使い方で勝負してみるというのもお勧めです。ひとつのことを言う表わすのにどれだけの言い回しができるものなのか、好奇心をそそられた瞬間から、私たちの国語力・語学力は飛躍的に伸び始めるのだと思います。
~今日のフレーズ~
in existence 存在して、現存して、実在して
■例文
(1) That law wasn’t in existence back when I was a lawyer.
(その法律は、自分が弁護士をしていた頃には存在していなかった。)
(2) This magazine is really rare. Only thirty copies are believed to be in existence.
(この雑誌は超レアだよ。30冊しか現存していないと考えられているんだ。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!