■come at [誰それ]
窮鼠猫を噛むと言いますが、私は書けません。「鼠」を難なく書ける日は来るのでしょうか、私。この言葉の意味は、「弱い者でも、追いつめられて逃げ場を失うと、立ち向かって反撃するものだ」です。可愛すぎて猫にしつこく手を出すと猫パンチを喰らうらしいですが、痛いのでしょうか。
猫パンチは背を向け合うとできません。当事者が「向かってくる、人に向かっていく」。健全な場合も同じです。「向かう」「行く・来る」という方向性を持った動作でないと猫パンチは成立しません。もちろん、英語でも同じ発想です。「攻撃する」をattackと言いますが、今説明したような感じで、
come at [誰それ]
とも言います。攻撃の意味の「向かってくる、かかってくる」に相当します。
おなじみのcome to …は「…に来る」という単純な意味しかありません。では、come at …のatはtoとどう違うのでしょう。at school, at the stationなどの場所を表す前置詞として、atはなじみが深いと思います。これの他には、look at …も基本で習いますよね。このatがcome atのatです。実は「方向・目標・目的」の意味なのです。look at Johnは厳密には「ジョンという対象に向かって目を向ける」なのですよ。toもatも「方向」の意味を持つと辞書にありますが、違いがあって、toは「…のある・いる方向へ」、atは「…に照準を合わせて・目標を絞って」というニュアンスなのです。
The cat came to me.は、「私のいる方向へやって来た」ですが、The cat came at me.なら、「私という目標に向かってやって来た」なのです。フレーズを覚える時の補助的な知識として、参考になれば幸いです。
~今日のフレーズ~
come at [誰それ] 向かってくる、攻撃してくる、掛かってくる
■例文
(1) He told the police that a man had come at him with a gun.
(彼は、銃を持った男が自分に襲いかかって来たと警察に伝えた。)
(2) Come at me with all you got.
(全力で・どこからでも掛かって来なさい。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!