■strong suit
進学や就職など、自分の進路に悩む人は多いです。誰かに相談することもあるでしょう。一般的なアドバイスにはどのようなものがあるでしょうか。自分の特技や得意な分野を強みとして活かせる道を選べばよいという意見が多いと思います。
自分の長所や強みは何だろう、誰でも一度は考えると思いますが、これを英語で何と言えばよいかも考えてみましょう。もしかしたら聞いたことがあるかも知れませんが、strong pointが言い方のひとつになります。自分が持つ「強い点」ですから、覚えやすいですね。今回はこれに加えて、別のフレーズを紹介します。
strong suit
です。suitと言うと衣服のスーツをイメージすると思いますが、これは別の物を指すsuitが由来になっているフレーズです。
トランプ(英語ではplaying cards)には4つのシンボルがあります。ハート、スペード、クラブ、ダイヤですね。これらを「マーク」と呼ぶ人が大半だと思いますが、日本語では「紋標(もんじるし)」になるようです。意外や意外、この紋のことを英語ではsuitと言うのです。
そうすると、ブリッジやポーカーをする人ならstrong suitの意味がわかってきたと思います。「強い手札」なのです。strong suitを持っていれば、その人はそのゲームで強い。そこから比喩に発展したわけです。「野球が彼にとっての強い手札だ」という言い方をすれば、彼の特技は野球である、という感じです。卓越した部分、特別なスキル、また性格的な長所、才能をstrong suitと表現するようになったのです。
strong suitの例文を検索するとわかりますが、たいていは「得意じゃない」の否定文で使われています。英語ネイティブによると、肯定文でも使うけれども、苦手意識の話で言う方が多いとのことです。
余談ですが、日本語の「切り札」。私は花札のような日本の伝統カードゲームが由来だと思っていましたが、西洋のトランプが由来で、元々日本にあった言葉ではないそうです。ついでに、トランプ(trump)がその切り札のことであり、私たちがトランプと言っているのは、英語ではplaying cardsまたは単にcardsです。
~今日のフレーズ~
strong suit 強み、得意、長所
■例文
(1) Patience is not my strong suit.
(我慢っていうのが、得意じゃないんですよ。)
(2) I’m not good at asking for help. It’s not my strong suit.
(人に物を頼むのがだめでね。得意じゃないんです。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!