■tiptoe
ことわざ「触らぬ神に祟りなし」は他のものと比べると、日常的によく使われている気がします。仕事などにはトラブルやその可能性が付き物なので、「触らぬ神に…」と思ったり、言ったり。人が考えることどこも同じようなもので、英語にも同様の意味を持つことわざがあります。“Let sleeping dogs lie.”です。直訳すると「眠っている犬は寝かせておけ」です。起こすと吠えられたり、噛みつかれたりするからですね。
今回紹介するのは、神に触らないというか、眠っている犬を起こしたくないような場面で使えるフレーズです。
tiptoe
名詞で「つま先」のことですが、ここでは「つま先で(そっと)歩く」とそこから派生する比喩的な「慎重になる、避ける」の解説です。まず最初に、toeも「つま先」ですが、足指の部分です。tipは「先端、頂点」のことですから、定義上で言えば、tiptoeはつま先の先っちょの方ですね。
では、今この場で、自分の進行方向を妨げるかのように、見ず知らずの強面の大型犬がどっかり横になって眠っていたらどうするでしょうか。恐怖を感じて、その犬の周りを気づかれないように進むと思います。かかとは使わずにそっと音を立てずに歩くことでしょう。これがtiptoeです。厳密につま先立ちする必要はないですけどね。walk quietly and softlyということです。
そっと歩けば、相手の強面犬は眠ったままですから、触らぬ神に祟りなしということで、厄介な事(吠えられる、噛みつかれる、追いかけられる)を避けることができます。このようなことから、tiptoeは文字通りの静かに歩く意味でも使われるし、比喩的に問題を回避する意味でも使われるのです。
古典的アニメ「トムとジェリー」、初期のシリーズをもし知っていれば、トム(猫)が昼寝中のブルおじさん(犬)の側を通る時の動作、あれです。
~今日のフレーズ~
tiptoe 静かにつま先で歩く、慎重になる、避ける
■例文
(1) I tiptoed out of the room, trying not to wake the baby.
(私は、赤ん坊を起こさないようにそっと部屋を出た。)
(2) Many employees are tiptoeing around this issue.
(社員の多くがこの問題に触れるのを避けている。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!