■make for
どこかへ行く時の英語は、動詞goを使うことが一番多いですよね。でも、goの他の言い方もあれば使ってみたいと思うもの。そこで今回は、移動を表す少し意外なフレーズを紹介します。
■今日のフレーズ
make for ~の方向に進む、~に役立つ
■例文
(1) John suddenly rose from his seat and made for the door.
(ジョンは急に席を立ち、ドアの方へ向かって行った)
(2) The newly introduced computers will make for much greater productivity.
(新規導入したコンピューターは生産性を高めるのに大いに役立つだろう)
動詞makeはもちろん「作る」ですが、make forというフレーズになると「~の方向に進む、~へ向かう」という意味になります。そこには「作る」のニュアンスはひとかけらもありません。不思議なフレーズですね。不思議な印象ゆえに覚えやすいと感じるか、「作る」のイメージが強すぎて覚えにくいと感じるか、その点は人によるかも知れません。いずれにせよ、知って損はないフレーズです。
make forにはもうひとつの意味があります。「~の方向に進む」から転じて、「~に役に立つ」の意味にもなるのです。含みとして「良い方向に進む」だということが想像できます。実際の用例を見てみると、悪い意味で使われることはないようですから、「良い方向に、役立つ方向に進む」という感覚でおさえておけばオーケーですね。
make for、頻出には感じられませんが、「進む」の意味でも「役立つ」の意味でも、まあまあの頻度で使われていますよ。
最後に、ここからは文法関連で、読み飛ばしても大丈夫です。英文法の単元にある「文型」についてきちんと整理できている人なら、make forは第一文型(SV型)だとわかると思います。第一文型は「移動・存在」を表すので、辞書の和訳がどうであれ、forとの組み合わせから「移動」の意味だと直感できるでしょう。文型は、必ずしも必要とは言えない文法知識ですが、意味の推測の助けになることがあり、知っていれば便利だとは言える例だと思います。
■音声確認
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!