■make it

会話頻出、かつ複数の意味を持つmake itについて改めて考えてみました。

■今日のフレーズ

make it

大丈夫

■例文

(1) Although we got stuck in a traffic jam, we made it to the movie.

(渋滞に巻き込まれたけど、映画は大丈夫だった)

(2) I can’t believe I made it to the top of Mt. Fuji!

(信じられない!富士山の頂上まで大丈夫だった!)

(3) [on the phone] I overslept. I don’t think I can make it to the meeting.

([電話で]寝過ごした。会議には無理(大丈夫ではない)だと思う)

(4) He was carried to the hospital, but he didn’t make it.

(彼は病院に搬送されたが、無理だった(大丈夫ではなかった))

■解説・コメント

日常英語で非常によく使われるフレーズにmake itがあります。通常の解釈なら「それを作る」ですね。ところが「作る」ではない慣用的な意味でも使われ、しかも出現頻度が他界のです。

辞書や英語学習サイトでは、make itの使い方を状況ごとに分けて説明しています。上の例文の順番に分類すると、

  • 例文(1) 時間(間に合う、間に合わない)
  • 例文(2) 達成・到達
  • 例文(3) 参加
  • 例文(4) 回復

という感じです。これらの異なる状況を英語ではmake itというフレーズひとつで表せるのですからすごい。しかし、日本語は別々の表現を使うので、分類されると覚えるのに時間がかかる人が出てきます。教える立場の人間として、どうにかmake itをサクッと覚えてもらえないかなと思っていました。うんうん唸って考えたのですが、その割に出て来た答えはシンプルでした。「大丈夫」、これです。make itは「大丈夫」と覚えましょう

英英辞典では、make it“successful” (成功した) としています。ネイティブ感覚ではこれが意味の中心だということです。同じように、上記4つのパターンに共通する日本語は何かなと考えたら、「成功」というよりは「大丈夫」だという結論に至りました。

改めて、例文(1)から(4)の和訳を見てみましょう。例文(1)のmake itは「間に合う」の意味です。日常日本語では「大丈夫」と言っても自然に通じます。だから、make itは「大丈夫」です。

例文(2)は「登頂した、達成した」です。日本語では達成感を「(自分でも)大丈夫だった」と表現することがありますよね。ですので、ここでも「大丈夫」がmake itとの共通ニュアンスだと言えます。

例文(3)について、会議や行事などへの参加・不参加を日常日本語ではこれまた「大丈夫」と言えます。やっぱりmake itは「大丈夫」なのです。否定文なので「無理」という日本語にしていますが。

最後に、例文(4)。この状況でまさによく使われる日本語が「大丈夫」です。これも否定文なので「無理」としてあります。

このように、柱となるニュアンスは「大丈夫」と理解することで、make itが使いやすくなるのかなと、辞書や例文を改めて眺めて思いました。役に立ちそうだと感じたら、ニュアンス理解に活用してくださいね。

なお、上記の解説は「…と訳さなければならない」という主張ではありません。make itという独特の表現について、ニュアンスが一番近く、感覚理解の助けになる日本語の言葉はこれだろうね、というお話です。その点、ご理解いただければと思います。

■音声確認

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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