常識
富士山が日本で一番高い山であることは、私たちには常識です。
「常識」を英語ではcommon senseと言うと習ったかも知れませんが、実は日本語の「常識」と英語のcommon senseでは意味が少し違います。なかなか気づかないポイントですので、読んだらぜひ拡散して下さいね。
「常識」とcommon senseの違い
日本語では、私たちは「常識」をたいてい次の2つの意味で使っています。
(1) 誰でも知っているであろう知識
例:日本で一番高い山は富士山である。
(2) 誰でも知っているであろう礼儀や社会的振る舞い、この社会で生きるにあたって当然備わっているであろう判断力
例:親切にしてもらったら感謝する。
英語のcommon senseは、上の(2)の意味で使われます。commonは「みんなに共通している、一般的な」、senseは「感覚」なので、一般社会人なら当然身についている判断力という意味なんです。「常識」と異なり、common senseに(1)の意味はありません。共有した知識という意味では使わないのです。
common senseの辞書の定義は次の通りです。
Your common sense is your natural ability to make good judgments and to behave in a practical and sensible way.
Collins (https://www.collinsdictionary.com/)
abilityとあります。能力なんですね(^^)
以上のことから、
「困っている人を助けるのは常識だ」
を英語で
It is common sense that we help people in need.
と言うことはできます。しかし、
「富士山が日本で一番高い山だというのは常識だ」
を英語で
×It is common sense that Mt. Fuji is the highest mountain in Japan.
と表すのは不自然なのです。この場合は
○Everyone knows that Mt. Fuji is the highest mountain in Japan.
○It is commonly known that Mt. Fuji is the highest…
などと言うのがよいでしょう。knowを使うとしっくり来るんですね。
おまけですが、非常識な行動をする人に対しては
You lack common sense.
(人としてどうなの?)
という言い方が可能であることもわかりますね。以上、「常識」の日英比較でした。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!