■abandon

私は昭和世代。振り返って「あの頃は良かったなあ」と思うことは特にありませんが、「わかりやすい時代だったなあ」と思うことはあります。物事がシンプルだったことは間違いありません。今ある物が当時はなかった、それだけですからね。「ない」で終わっていました。いえ、「ない」とすら思っていなかったのですから。

わかりやすい時代だった昭和の出版物のことを思い出してみると、これまたわかりやすい。大学進学を目指そうと思えば、英単語帳を購入します。多くの本では、単語をアルファベット順に並べていたのです。現代の業界でそれはありえないでしょうね。頻出順にするのは大前提だと思います。まあ、さすがに品詞ごとに章が分かれているのは当時も今も同じですが。

昭和時代に大学受験を経験した人なら、abandonという単語にはなじみがあるはずです。理由はもうおわかりですね。特に英語への関心がなければ、意味は忘れてしまったかも知れませんが、なんせ単語帳のトップ語ですから。その人の試験本番で役に立ったかはわかりませんが。

日本の大学入試という枠で、abandonが頻出だったかというと、そうでもないかも知れません。意味が「[主に完全に]放棄する、見捨てる、置き去る」ですからね。

動詞abandonは、ゴミを捨てるというような、日頃の生活のニュアンスでは使いません。所有物を完全に放棄する、計画などを完全にあきらめてしまう、そのような意味で使います。

「完全に放棄する」が意味の中心なので、abandon a personと言うとかなり深刻です。abandonには「もう二度と戻って来ない」というニュアンスが含まれるからです。abandoned childは「捨て子」の意味です。時事英語の記事を読むと、ときどき目にします。決して頻出であってはいけない表現ですね。

~今日のフレーズ~

abandon [主に完全に]放棄する、見捨てる、置き去る

■例文

(1) She claims that her parents abandoned her.

(彼女の主張では、親が彼女を見捨てたということである。)

(2) We were sinking fast, and we had to abandon the boat.

(急速に船が沈んでいったので、船長は船を放棄する命令を下した。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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