and か or か

英語を勉強していて、andかorで迷う場合のお話をします。それについて説明します。

and と or の意味

基本から始めましょう。andとorの意味はご存知の通りです。

  • and そして
  • or あるいは

これ自体で悩むことはありませんよね。では、次の基本に進みます。日本語を英語で表してみて下さい。

(1) 私には兄が一人、姉が一人いる。

(2) 私はコーヒーか紅茶が飲みたい。

答えは次の通りです。

(1′) I have one brother and one sister.

(2′) I want to have coffee or tea.

これも基本なので、大丈夫だと思います。

ここでひねりが入る

では、次の日本語を英語で表してみて下さい。

(3) 私はコーヒー紅茶要らない。

答えを確認しようと思いますが、次のようにしませんでしたか?

×I don’t want coffee and tea.

正しい言い方は

(3′) I don’t want coffee or tea.

です。ここで疑問が湧きます。「どっちもいらないのだから、andのはずだろ」と。

集合論

高校の数学で、単元名は「集合」だと思いますが、「AまたはB」「AかつB」という話を習いませんでしたか?これがandとorの使い方と結びついているんです。まず最初に、andとorの訳語を、数学に合わせて次のように言い換えます。

  • and = かつ
  • or = または

集合では、A∧B(AかつB)やA∨B(AまたはB)という記述を習ったと思います(∧∨は丸みを帯びた記号の場合もあり)。そして、「ド・モルガンの法則」とやらがあるのだそうですが、その名前は置いておき、ポイントは次の2つです。

  1. ¬(A∨B) = ¬A∧¬B
  2. ¬(A∧B) = ¬A∨¬B

(記号”¬”は否定(~でない)を表します)

計算式で習うのと形が同じですね。”¬”はマイナス記号に当たります。マイナスで掛けるとプラス・マイナスが逆になりますが、それと同じです( -(a + b) = -a b、 -(a b) = -a + b )。この法則では∧と∨が逆になります。

「私はコーヒーも紅茶もいらない」の英語は、上の1.に当てはまります。右辺に当てはまるように英語で表すと

(3″) I don’t want coffee and don’t want tea.  (¬A¬B)

(私はコーヒーが要らかつ紅茶が要らない

となります。これをド・モルガンの法則の左辺で表すとどうなるでしょうか。

(3′) I don’t want (coffee or tea).  (¬(AB)) 

となります。上の日本語の解釈は右辺に基づくものだったということがわかりますね。orが使われる理由、おわかりいただけましたか?めんどうに思えたかも知れませんが、英語には、数学のパターンが当てはまる構文がたくさんありますよ。もし興味があれば、探してみて下さいね。

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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