私たち人間は、想像や妄想や夢想する生き物です。頭の中でいろいろなことを考えるのは楽しいものですが、時々虚しくなることもあります。その虚しさの原因は、実現しない(と決めつけたり言われたりする)から。実現する見込みがないと思ってしまうと、せっかくの想像も無駄だと考えてしまいますね。実現しないなら、役に立つこともありません。

実現する見込みのないこと、無駄なこと、実際には何の役にも立たないことを「絵に描いた餅」と表します。「絵空事」や「空頼み」も似たような意味を持つ表現ですね。

英語にもこのような比喩的な表現があります。それが

pie in the sky

 

です。実際にはあり得ないこと、実現性のないもの、当てにならない先の楽しみ、といった意味を持つフレーズです。

「空中のパイ」ということですが、いかにも食べられそうにないイメージです。pie in the skyというこのフレーズが初めて英語に登場したのは、労働運動の活動家ジョー・ヒル(Joe Hill)が世界産業労働組合(Industrial Workers of the World, IWW)のために作ったThe Preacher and the Slave (1911)という歌の詞です。

You will eat, bye and bye
今に食べられるようになるよ
In that glorious land above the sky
空の上のあの栄光の地でね
Work and pray, live on hay
働き、祈れ。干し草を食べよ
You’ll get pie in the sky when you die
そうすれば死んだら天国でパイをもらえるよ

 

古い曲ですが、いろいろな人が歌い継いでいるようです。

pie in the skysky天国という意味で使われているのですね。救世軍(Salvation Army)が現実の生活よりも、魂の救済を重視していたことに対する批判が歌われています。

では例文を。

(1) Her dream of wanting to move to New York to become a dancer is a pie in the sky.
(ニューヨークに移ってダンサーになりたいという彼女の夢なんて絵空事だね。)

 

(2) The new plan he suggested struck me as a pie in the sky.
(彼の提案した新しい計画は絵に描いた餅に思えた。)

 

(3) It could all be pie in the sky.
(そんなうまい話はないと思うがな。)

 

*pieは不可算名詞(aなし)としても可算名詞(aあり)としても使われます。

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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