■get acquainted with [誰それ]
先日、NHKの朝の番組で「友だち」について議論していました。社会に出ると友だちと呼べる人がいなくなるとか、50代、60代になってから友だちができて充実しているとか、アリストテレスも友だちとは何か悩み考えていたとか、そういうお話でした。
誰かある人について、遠慮がちに「知り合い」と言ったことがあると思います。少し距離があって親しいとまでは言えない、相手が自分をどう思っているのかわからない時などです。「友だち」はfriendですが、「知り合い」を英語ではacquaintanceと言います。
さて、自分が一方的に知っている人と、是が非でもお近づきになりたいと思う時ってありますよね。同じ学年でもクラスが違う人、自分の分野で活躍している人、YouTubeで知ったアイドル。共通の友人がいると、握手できる可能性が高くなります。
「知り合いになる」、英語ではどう言えばよいでしょうか。いくつかバリエーションはありますが、今回は上で触れた名詞acquaintanceの変化形を用いたフレーズを紹介します。
get acquainted with [誰それ]
これで「…と知り合いになる」という意味です。英単語集では通常は、be acquainted withと出てくると思います。動詞がBEの場合は「知り合いである」という状態です。「知り合いになる」では、使う動詞はgetです。また、becomeも使われますよ。
becomeは日本語とマッチしやすいのですぐになじめますが、getはどうでしょう。使いにくいと感じている人がいるようです。「手に入れる」の訳語で覚えてしまうとそう感じるかもしれないですね。
getをbecomeのような意味で使うことが英語ではよくあります。辞書的に言うと「状態変化」のgetです。そこで、「手に入れる・ゲットする」を「手元になかったものが存在するようになる」と考えるとどうでしょう。中心にあるイメージは同じだと考えることができますね。0が1になるという発想が可能になります。get acquainted withのget、抵抗感はなくなりましたか?
余談ですが、名詞acquaintance、英語ではあまり耳にしない気がします。さらりとfriendが使われることが多いと思うのです。文化的な理由がいくつかあると思いますが、ファーストネームで呼び合うなど、思考が基本的にカジュアルだからかなと。それで会話の上ではfriendを使うことに抵抗がないのではないか、私はそんな「個人の印象」を持っています。「自分を友と思ってくれているだろうか」という思い悩みがあったとしても、ちょっとした会話でならfriendで済ませているのでしょう。
~今日のフレーズ~
get acquainted with [誰それ] 知り合いになる
■例文
(1) I want to get acquainted with him. Can you introduce me to him?
(彼と知り合いになりたい。私を紹介してもらえますか?)
(2) The academic conference was a good way to get acquainted with each other.
(学会は知り合いになる良い機会であった。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!