私は45歳くらいで、いわゆる老眼になりました。最初は何が起こっているのかよくわからず、目の疲労が続いていると思っていました。近くの物を少し離してみたら焦点が合ったので、「これがそうか!」と。現在は遠近両用メガネとハズキルーペの愛用者です。
「老眼」を和英辞書で調べると
(1) presbyopia
と出てきます。いかにも堅苦しい響きがありますが、実際その通りで医学用語です。これをそのまま英語のネイティブスピーカー(母語話者)に言っても、フォーマル過ぎて伝わりにくいです。日常語ではないからですね。では、自分が老眼であることを伝えるにはどうすればよいでしょうか。
医学的専門的には別ものですが、日常・庶民的に、見え方の点で老眼はおおざっぱに遠視です。英語では老眼のことを遠視という表現で表すのが一般的なのです。そこで、老眼には次の単語を覚えて使いましょう。
(2) far-sighted
これは形容詞で、「私は遠視(あるいは老眼)だ」と言う場合は、
(3) I am far-sighted.
と言えばオーケー。ちなみに「近視、近眼」はfarをshortに置き換えて
(4) short-sighted
と言います。ですから、「私は近眼だ」は
(5) I am short-sighted.
と言えばバッチリです。補足ですが、「年を取ったから近くの物がよく見えなくてね」と言うような場合、少し言葉を足して次のように表すとよいでしょう。
(6) I’m far-sighted because of my age.
「because of + 名詞」で「~の理由で」「~ゆえに」です。例文(6)ではbecause of my ageですから、「年齢のせいで」となります。
老眼鏡
老眼になると必要になるのが老眼鏡です。英語では
(7) reading glasses
と言います。言い回しは「読書用メガネ」なのです。ちなみに目はふたつですからレンズもふたつ。ゆえにglassesと複数形にしますよ。
老眼と世界史
趣味が歴史、あるいは高校などで世界史を選択した人なら覚えていると思います。宗教改革期のイギリスのプロテスタントに「長老派」と呼ばれる人たちがいました。教科書では、「長老派」という語のそばに「プレスビテリアン」と併記されていると思います。「老眼」は医学英語ではpresbyopia、「長老派」はPresbyterianです。共通点が見つかりますね。接頭辞です。presby-という共通項に気づきます。「老齢」を意味する接辞なのです。presbyo-がさらに元の形だそうです。歴史の知識と老眼が思わぬところで結びつきました。
あなたにもいずれ訪れます。老眼。
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!