列で並んでいると、割り込んで入ってくる人がいます。バス停やレジでそういうイライラを経験したことはあるのではないでしょうか。イライラしますね。注意したいと思っても、物騒な世の中なのでガマン。逆に、ガマンなんてしていられないと強気に出て朝から大げんか。日本では、割り込みトラブルはそんなに多くはないと思いますが、国によってはしょっちゅうだと聞きます。ストレスがすごそうですね。今回は「割り込み、横入り」に関する英語表現の紹介です。
■「割り込む、横入りする」
(1) cut in line (列に割り込む、横入りする)
「列に割り込む」は、cut in lineが一般的です。イメージはしやすいですね。切り込んでくるのです。
(2) push in (割り込む、横入りする)
push inとも言います。「押し入る」という感じです。(1)と違い、lineが使われていませんが、これでオーケーです。
(3) squeeze in (ぐいぐい割り込む、割り込んで進む)
自分の大学入試本番で出題されたので個人的によく覚えているのがsqueeze inです。squeezeは「搾る、圧搾する」という意味ですが、イメージは「ぐい~、ぎゅ~」です。通勤・帰宅時間帯の新宿駅のような混み合った列、コンサート会場などの群衆の中をぐいぐい割り込むような場合に使います。
(4) Don’t cut in line! (割り込まないでよ!)
「割り込むな」と言う時は命令文ですね。
(5) No cutting in line! (割り込まないでよ!)
「~するな」と禁止を表すには、No Smokingの表示でおなじみのNo + INGの形も使えますよ。
■おもしろいフレーズ
(6) No cuts, no buts, no coconuts.
割り込みはマナーとしてよろしくありません。子どもたちに教えるのは大切なことですよね。アメリカでは子どもたちのしつけのために、このフレーズを使っています。
小学校などで子どもたちにマナーを教える時に使われるフレーズで、標語のようなものです。韻を踏んで覚えやすくしています。使われている語句を説明します。cutは割り込みのこと。cut in lineのcutです。butは「でも」のbutです。子どもたちは「でもね(But)」と言い返すことが多いので、no butsで「『でも』はダメ」「(注意されても)口答えなし」ということなのです(butt in (干渉する) に由来しているという説もあります)。最後のcoconutは「ココナッツ」ですね。語調を整えるために付け足しただけで、特に意味はないという説と、nutsがcrazyやfoolishの意味で使われるので、それに掛けているという説があります。後者だとすると、「お行儀よくしなさい」ということになるでしょう。
このようなフレーズを知ると、現地の子どもたちの姿が目に浮かぶようで楽しいですね。
■補足:「会話に割り込む」は?
人の列ではなく、会話に割り込む場合は英語でどう言うでしょうか。この場合はcut in (lineはもちろん不要) やinterruptという動詞を使います。
(7) Mary cut in, saying “That’s nonsense!” (メアリーが(話に)割り込んで言った。「そんなの馬鹿げてる!」)
(8) She tried to explain, but he interrupted her. (彼女は説明しようとしたが、彼は彼女(の言葉)を遮った。)
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!