詐欺を行う人は実に賢いのだと思います。それだけの知能と忍耐力があるのなら、一般的な仕事ではかなり活躍できることでしょう。最も一般的な仕事で得られるお金に満足できないから詐欺師になるのかも知れません(スリルに惹かれているケースもあるそうですが)。私は犯罪者になるつもりは毛頭ありませんが、知能犯の知能は少し分けてもらいたいと思うことがあります。ジョークです。

詐欺師はアイデアが豊富です。やり方が日々巧妙になってきており、「特殊詐欺」という名称が使われる時代です。

特殊詐欺と言われると、きっと何か特殊なものがあるんだろうなと思ってしまいそうですが、ウィキペディアや警察のウェブサイトを見てみると、次のようなものを特殊詐欺と呼ぶことにしているとのことです。

「特殊詐欺とは、被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振込みその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の一種である。」(引用元:ウィキペディア)

この手法での詐欺は、オレオレ詐欺に始まり、なりすまし詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺などと姿を変えて行きました。名称が複雑化すると混乱を招く場合もあるのでしょう、警察はこれらを総称して「振り込め詐欺」と呼ぶことにしました。ところが、その後、お金を振り込ませる手口が減少し、名称が再び実態に合わなくなったことを考慮し「特殊詐欺」と呼び始めたというのがウィキペディア情報です。

犯罪はどこの国でも起こっており、いろいろな国の人と話す中で、話題になります。どういう犯罪が多いのか、その原因・理由は何なのか、お互いの国や文化を紹介し合う中で多かれ少なかれ話題に出てきます。アメリカは銃社会だというのが典型例ですね。

詐欺犯罪の場合、どこの国にも共通して存在する手口と、その国その国でしか見られない固有の手口があるらしいです。日本の特殊詐欺も、一部は日本独特の手口なのかも知れません。今回は、日本の詐欺事例を英語で説明してあげる場面を想定して、語彙を紹介したいと思います。

1. 詐欺を英語では

詐欺を英語では一般的にはfraudと言います。また、カジュアルと言うと変ですが、日常会話ではscamという語も使われます。「お金を騙し取る」という動詞はswindleが使われます。

(1) fraud (詐欺)
(2) scam (詐欺)
(3) swindle (お金を騙し取る)

2. 特殊詐欺を英語では

上で述べた特殊詐欺ですが、文字通りspecial fraudと言う場合があります。しかし、これも上で述べた通り、このまま使っても相手には一体どういう意味でspecialなのかが伝わりにくいと思われます。そこで、上述の「被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ」の意味を汲んで、communication fraudとすると良いでしょう。この場合のcommunicationは「電話などによる通信」という意味です。

(4) special fraud (特殊詐欺)
(5) communication fraud (通信詐欺=特殊詐欺)

3. オレオレ詐欺

オレオレ詐欺は、日本メディアの英語版では“It’s me” fraudと表すことが多いようです。他には、emergency fraudと少し説明的に表す場合も。emergencyは「緊急」という意味ですから、困った事態を作り上げて被害者をだますという手口を表しているのです。さらに、grandparent fraudとも。「祖父母詐欺」と訳されますが、被害者に高齢者が多いというところからの意訳ですね。

(6) “It’s me” fraud (オレオレ詐欺)
(7) emergency fraud (緊急を装った詐欺=オレオレ詐欺)
(8) grandparent fraud (祖父母詐欺=オレオレ詐欺)

4. その他の詐欺の手口を英語では

振り込め詐欺は、銀行にお金を振り込ませる詐欺なので、bank transfer fraudとなります。架空請求詐欺は、billing fraud。英語では特に「架空」は訳出されません。詐欺なので架空であることは含意されています。保険金詐欺はinsurance fraudと言います。ネットオークションを利用した詐欺はauction fraudとなります。

(9) bank transfer fraud (振り込め詐欺)
(10) billing fraud (架空請求詐欺)
(11) insurance fraud (保険金詐欺)
(12) auction fraud (オークション詐欺)

5. 特殊詐欺の英語での説明例

同じ手法の詐欺が報告されている国もあれば、そうでない国もあります。特殊詐欺の英訳を伝えても、その犯罪手法を知らない人には別途説明しなくてはいけません。一例ですが、次のように言えば概略は伝わるでしょう。平易な表現を使っていますが、慣れてきたら自分なりの言い方を考えてみてください。

In this fraud, crooks phone elderly people pretending to be one of their children or grandchildren. They persuade the elderly to send money. (この詐欺では、詐欺師 (crook) が、子どもや孫のふりをして高齢者に電話します。そして送金するよう説得するのです。)

こういうことが話題にならない世の中にしていきましょう。

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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