■not take sides

英語を練習する時の難しさに、「簡単なフレーズ」があります。簡単なフレーズだから簡単に使いこなせるかというと、そうでもないのです。「これ、英語ではどう言えばいいんだろう」と思って、自分なりに英文を組み立てます。できた英文は決して間違っていなくても、ネイティブに「それはね、○○って言うと会話では自然だよ」と指摘されることがあるわけです。それがとても簡単な言い方で、「何それ!そんなにシンプルな表現でいいの?」と少しショックを受けたり。ネイティブ表現には、文法的にも語彙的にも簡単なのに、自分の発想にはないものがたくさんあります。そういうのは、簡単なのに自発的には思いつかないのです。

今回紹介するのは、その類です。フレーズ自体はとても簡単ですが、頭に浮かぶ日本語からは導き出しにくいフレーズだと感じると思います。

not take sides

否定フレーズですが、これで「中立である」「どちらの味方にもつかない」という意味です。ある程度英語の練習を積んでいる人なら、take sides「味方につく」という意味だということは知っていると思います。その否定なので「味方につかない」という解釈もすぐにできます。問題は「この問題について、私は中立だ」を英語で言いたい時です。おそらく日本人の英語学習者なら、大半の人がneutralという語をほぼ自動的に思い浮かべるでしょう。

neutral、間違いではありません。上で言っているように、間違ってなどいません。I’m neutral on this matter.と言えばオーケーです。ただ、別の言い方としてよく出てくるのが、not take sidesを使った形。「味方につかない」のだから「中立」というこの発想。ここなんですね。

私たちの思考の流れは「『中立』と言いたいのだから、単語はneutralだな」です。オーケーです。間違いはない。ただ、それにプラスして意識したい思考の流れがあるのです。「『中立』と言いたいのだから、『味方につかない』と言えばいいのだな」という発想もアリなのだということ。takeとsidesという基本語だけで構成されているので、neutralよりも日常表現感があると思うのです。

英語を英語で考えろとよく言われますが、訓練の途中段階では日本語で頭を整理せざるを得ないことはあります。その時は日本語からの直訳英語になりがち。表現として問題はなくても自然な響きではなかったりします。そこで、この記事をきっかけに、できるだけネイティブの自然な言い回しに触れる機会を増やしてもらえたらと思います。単語・フレーズ検索だけでなく、動画配信サイトを活用して、生英語に触れる機会と時間を増やしていってくださいね。予期せぬシンプル表現にたくさん出会えるはずです。

~今日のフレーズ~

not take sides 中立である、どちらの味方にもつかない

■例文

(1) I have not taken sides on this matter.

(私はこの件については中立の立場を取っている。)

(2) I don’t support John. I don’t support you, either. I’m not taking sides.

(ジョンを支持していないし、あなたも支持しない。私はどちらの側にもつきません。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

無料メール講座を購読する

公式LINEからの配信を受け取る

英語コーチングとは

各コースのご案内

メールでのお問い合わせ

にほんブログ村 英語ブログへ
にほんブログ村