■old wives’ tale

私の姉、幼少期はショートカットでした。耳全体が隠れることなく出ていましたので、少しボーイッシュな感じ。これには理由がありました。本人の意向でも親の好みでもなく、祖母です。曰く、髪の毛が耳にかかっていると「虫が起こる」とのこと。姉はショートヘアが嫌だったようですが、渋々従っていたようです。

「虫が起こる」と言わなくなりました。「疳の虫(かんのむし)、疳虫(かんむし)」のことですが、これも言わなくなりました。子どもが理由もなくぐずる、大声で泣く、夜泣きすることで、今は「ギャン泣き」と言うらしい。わかりやすいけど、表現がストレート過ぎるなあと私は思っておりますが。

髪が耳にかかっていると疳虫が毛に原因があると言われると、信じる人はいないでしょう。祖母の世代だと(今生きていれば120歳くらい)、少なからず信じている部分はあったと思います。この話が全国的なものかはわかりません。地域的な俗信かも知れませんね。

「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」「北枕で寝てはいけない」など、世界各地に「迷信」があります。迷信とは、俗信のうち合理的・科学的根拠のないもの。英語ではsuperstitionと言いますが、別の言葉もあります。それが今回紹介する

old wives’ tale

です。wives’wifeの複数形のwivesに所有格記号のアポストロフィが付いたものです(wives’sとしないのは発音・表記のルールに従ったもの)。taleは「物語」ですが、old wifeはここでは「年老いた妻」ではなく「年老いた女性」「老婆」の意味です。古い時代の英語ではwifeは「女性」と「妻(結婚した女性)」の両方の意味で使われていたそうで、その名残なのでしょう。

日本語で「年寄りの知恵」と言うことがありますが、それに近い。ただし、その間違ったバージョンです。民間伝承と言いますか、古くから言われていることのうち、科学的な根拠を欠いたもの、迷信となります。

英語圏の迷信、old wives’ taleの一例を挙げますね。

1. Hair of the dog gets rid of a hangover. (犬の毛を飲むと二日酔いが治る。)

2. If you pull out a gray hair, two more will take its place. (白髪を一本抜くと、同じ場所から2本生えてくる。)

3. Eating carrots will drastically improve your eyesight. (人参を食べると視力が劇的に向上する。)

4. If you swallow it, gum stays in your intestines for seven years. (ガムを飲み込むと腸に7年留まる。)

5. If you’re pregnant and carrying high, your baby is a girl. (妊娠のお腹の膨らみ上の方だと、女の子である。)

6. An apple a day keeps the doctor away. (一日一個りんごを食べると病気にならない。)

一言一句を追うと根拠薄弱でも、「全体的な言いたいことはわかるよ」というものもありますね。りんごを毎日一個、文字通りに食べてさえいれば一生健康かと言えば、それは間違いです。でも「きちんとした食生活を送ろう」と言いたいのだな、とは伝わりますね。

~今日のフレーズ~

old wives’ tale 誤った迷信、ばかげた話

■例文

(1) Frogs won’t give you warts. That’s just an old wives’ tale.

(カエルに触ってもイボができることはない。それは誤った迷信だ。)

(注:毒を分泌し、触ると危険なカエルはいます。)

(2) I think it’s an old wives’ tale that make-up ruins the skin.

(化粧をすると皮膚がダメになるというのは、ばかげた話だと思う。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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