■immaculate

日本の慣習のひとつに年末の大掃除があります。ほとんどの人が意識するほど定番となっているので、日本の文化と呼んでもいいでしょう。実際、大掃除の歴史は古く、平安時代にまで遡るようです。「煤払い(すすはらい)」と呼ばれ、きれいに掃除を済ませ、新年に神様を迎えるという宮中行事が起源だとのこと。江戸時代には煤払いが12月13日に定められ、これをきっかけに一般の庶民にも大掃除の文化が広がっていったそうです。

神社仏閣での煤払いが起源となる大掃除。もともとは自分のためではなく、新年に神様を気持ちよくお迎えする、神事としての意味合いがあったのです。神様を迎えるために、家と心の両方を清めたということなのですね。

掃除は体を動かすのでリフレッシュにもなりますし、作業後は確かに家も心も清められたような気持ちになります。汚れひとつない部屋を前に、これからはこの状態を保つように生活しようと決意したり。

さて、「掃除が行き届いていてきれいなさま」をcleanと言います。また、「物がきちんと片付いた状態」をtidyと言います。これらcleantidyのレベルが非常に高く、申し分ない状態になっていることを

immaculate

といいます。几帳面な性格の人は掃除と整理整頓を欠かさず、部屋がperfectly clean and tidyですよね。これを1語で表わすとimmaculateとなるのです。私も一時期は几帳面に掃除と片付けをしていました。性格的なこともあるのですが、アレルギー体質なのでホコリをできるだけなくしたかったからです。もっとも、ある日を境に几帳面を卒業することに決め、掃除は適宜、片付けも適宜という具合いに変化しました。物を作ったりなど、作業によっては几帳面ですけどね。ちなみに、人の性格を表わす「几帳面な」を英語で表わす場合、何についてのこだわりかで使う単語が決まってきます。これについては別の機会に記事にしたいと思っていますよ。

年末の大掃除、日本の場合は由来があって一般に浸透した文化となっています。英語関連ブログとしては、欧米はどうなのかについても触れておくべきでしょう。大掃除をするというのはありますが、心を清める意味合いを持つほどの慣習ではないと思います。アメリカやイギリスではspring cleaningと呼ばれる、その名の通り春先に掃除をする習慣はあります。ですが、日本のようにメディアで取り上げるほどのものではありません。

春に大掃除を行うのには合理的な理由があるとされます。ひとつは真冬に掃除するよりも暖かいから。これに関連して、伝統的な暖房は「暖炉」だったので春になると煙突掃除が必要だった、その名残りという話も。このように、掃除を神様と結びつけてはいないので、掃除の時期は各家庭の都合に応じてという感じです。日本の大掃除ほどのこだわりは感じられません。日本のような大掃除文化を持つ国、地域、文化圏はあると思いますが、アメリカ、イギリスでの傾向は上で述べたような感じになります。

いずれにせよ、immaculateな家や部屋は気持ちがいいものです。多少散らかっている方が生活感があるという考えもありますが、不衛生による雑菌の繁殖だけは抑えましょうね。

~今日のフレーズ~

immaculate 汚れひとつない、欠点のない

■例文

(1) Bill always keeps his house immaculate.

(ビルはいつも家を完璧にきれいにしている。)

(2) At the ceremony, John was dressed in an immaculate white suit.

(セレモニーでは、ジョンは真っ白な白のスーツを身にまとっていた。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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