■in broad daylight
今は普通になりましたが、日本語の「全然」は否定語と一緒に使うのが標準でした。「全然大丈夫」という言い方に眉をひそめる人は今もいますが、「事実上、正しくなった」と言えるでしょう。
「しか」は今も昔も否定語と一緒に使っていますね。「彼は納豆しか食べない」とは言いますが、「納豆しか食べる」とは言いません(言うようになるかも知れませんが)。
単語レベルではなく、慣用表現には否定ニュアンスで使うものがあります。コメディグループの「玉川カルテット」、突然例に挙げますが、「金もいらなきゃ女もいらぬ、あたしゃも少し背が欲しい」のギャグで有名でした。これが聴衆にウケた後のツッコミがたいてい「正月早々テレビで何を言うんだよ」のようなセリフ。「正月早々」は「せっかくのおめでたい時に」という否定ニュアンスを持つ例でしょう。英語にもこのようなフレーズがあり、それが今回のお題です。
in broad daylight
broadは「広い」の意味の形容詞です。in broad daylightで「広い陽の光の中で」。こう訳すと、肯定的な印象を持つ人が多いかも知れません。しかし、「日中に」という中立的な意味では使わないのが普通です。訳に挙げた「真っ昼間に、白昼堂々と」のニュアンスなのです。「こんな真っ昼間にさあ」と不平を言う感じ。あつかましい行為や犯罪などの描写で用いられます。
昼間から酒を飲んでいる人がたまにいます。He drinks in broad daylight.と表せます。でも、He runs in broad daylight for his health.と言うと変な感じになるのは直感で理解できることでしょう。この場合はevery morningなど、別の表現を用いることになります。
~今日のフレーズ~
in broad daylight 真っ昼間に、白昼堂々と
■例文
(1) Thieves broke into the house in broad daylight.
(泥棒が白昼堂々とその家に盗みに入った。)
(2) He is as useless as a lamp in broad daylight.
(彼はまさに昼行灯だ。)(=真っ昼間のランプと同じくらい役に立たない。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!