■strap in
個人的な話ですが、私は長年ペーパードライバーでした。しかし、環境的に車がないと不便すぎると感じ、人生初のマイカー購入に至ったのが留学中のこと。徒歩と公共交通で生活するには、あまりに田舎過ぎましたから。あの時少し驚いたのは、アメリカでは、乗ってドアを閉めると、自動的にシートベルトが締まる仕様の車が多いことでした。日本では、自動シートベルトの車を見かけることは、ほとんどないと思いますが、どうでしょうか。向こうでは、自動化してでもシートベルトを締めさせる必要があったのかも知れません。
さて、会話で「シートベルトを締める」と言葉に出すことはあまりないかも知れませんが、必要な行為ですので、表現は知っておくとよいと思います。標準的には、
fasten one’s seatbelt
と言います。one’sの部分は、my, yourなどの所有格代名詞が入ります。また、他にも言い方がありまして、運転中に見かけるドライバーへの注意喚起の掲示板には
Buckle up.
(シートベルトを着用してください。)
と短いフレーズで表されています。buckle upも「シートベルトを締める」という意味なのです。日本語でも「バックル」と言うことがありますが、ベルトの留具部分のことで、そこから来た表現です。
今回は、メインのお題としてもうひとつフレーズを紹介します。
strap in
です。strapはカタカナ語の「ストラップ」の元の語です。布や革でできた、ひも状か帯状のバンドの総称です。これを動詞として「シートベルトを締める」の意味で使っているのですね。そして、inとあるのは、人間の体が座席とシートベルトの内側になるというイメージからです。
また、strap inやbuckle upは、比喩的に「気を引き締める」という意味でも使われます。運転前にベルトを締めると、これから安全を心がけなくてはという気持ちが働くことを考えると、理解しやすい比喩だと思います。
自動車の運転でシートベルト着用が義務化されたのは、調べてみると、2008年6月1日からとのこと。思ったより歴史は浅いと感じます。私と同じ北海道生まれ育ちで、同年代の方ならわかると思いますが、北海道は交通事故の全国ワースト記録を長年続けていました。当時、地元のメディアではシートベルト着用を連日のように呼びかけていたように記憶しています。正式な義務化は2008年だったのですね。今では、多くの人が乗車と同時に自然にシートベルトに手が行くようになっています。引き続き、安全運転ですね。
~今日のフレーズ~
strap in シートベルトを締める
■例文
(1) Wait a second. I just need to strap in before you start driving.
(ちょっと待って。発車する前にシートベルト締めなくちゃ。)
(2) All of us sat into the seats of the roller coaster, and quietly started strapping in.
(私たちは全員ジェットコースターの席へと乗り込み、静かに安全ベルトを締め始めた。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!