■doodle
かつて教壇なるものに立つ仕事をしていた時、イラつく物から芸術作品まで、さまざまないたずら書きを目にしました。電子辞書登場前の時代には、辞書のページ数が多いのを利用して、ハイクオリティなパラパラ漫画を作った同級生のことも思い出されます。
休憩時間は秒にしか感じられませんが、好きでもない授業や会議というのは長く苦痛です。目の前のノートやメモ帳に、適当に絵でも描いてごまかしたくなりますよね。そのような時のいたずら書き・落書きのことを英語では
doodle
と言います。doodleを辞書でチェックすると、定義文中に、when you are bored or thinking about something else (退屈していたり、他のことを考えている時) やabsent-minded (心ここにあらず、上の空で) などの表記が見られ、状況にぴったりの説明です。
いたずら書き・落書きを表す他の英語には、doodleの他に、scribbleやgraffitiもありますが、これらは意味が異なります。
doodleは絵や図形のことです。scribbleは、なぐり書きしたような絵、そして言葉も含まれます。いたずらではなくても、急いで書かれ、他者には判読できないような文字もscribbleと呼ばれます。そして、graffitiは公共の場所、主に壁に描かれる絵や図形で、やってはいけない落書きのことです。ですので、自分のノートなどに描くいたずら書きは、doodleやscribbleであり、graffitiと呼ばれることはありません。もっとも、公共の場を解放して自由に絵を描かせるイベントが催されることはあります。その場合は、graffiti artやstreet artという括りで「やっていいよ」になります。
「いたずら書きをする」と行為を表したい時、doodleは動詞としても使えるのですが、一般的にはdraw doodlesと言うことの方が多いです。なお、「描く」について補足します。ペンや鉛筆などで線を描く場合の動詞はdraw、筆を使う場合はpaintです。doodleをpaintする人はめったにいませんので、意味合いが変に伝わらないよう、drawとpaintの使い分けもあわせて覚えておきましょう。
~今日のフレーズ~
doodle いたずら書き
■例文
(1) Look at this! Bob’s textbook is filled with doodles.
(これ見てみなよ。ボブの教科書はいたずら書きだらけだ。)
(2) He was drawing doodles during the whole international meeting.
(彼は国際会議の間中ずっといたずら書きをしていた。)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!