■cut corners

先日、著名なバイオリニストの私生活を紹介する番組をテレビで見ました。最高の演奏ができるように、楽器に触れる時間をいかに増やすかに注力していて、プロの意地だなと感服しました。買い物の往復は早歩きか小走り、お店での会計が終わった瞬間すぐに店を出ます。食事は簡略化したレシピ。食べながら洗い物を始めます。率直に言って、その場に一緒にはいたくはないほどのせっかちぶり。落ち着きがないのですが、バイオリンの練習風景になると一変します。そうやって確保した音楽のための時間は、落ち着いた、そして真剣な表情で演奏に向き合っていました。

私たちもやりたいこと・やるべきことを優先したい時は、他のことは簡略化したり、手を抜いたりします。手抜きという言葉が悪ければ、妥協と言えばよいでしょうか。質を追求しなくても迷惑がかからないところでは、時間や労力を省きます。英語ではこれを

cut corners

と表します。corner(角)をcut(切る)するとは、イメージ的には「近道をする」となります。文字通りの近道をする意味でも使うのですが、「手抜きをする」の意味でも用いられます。

歩道を歩く時、右折左折では直角に曲がることが多いですが、角地が空き地ならそこを通って斜めに進めば時短になります(ここではマナーの話は置いておきます)。でも、これだとcornercutするという図まで思い浮かぶ感じが、私にはありません。そこで記憶の助けになる情報はないかなと調べてみたところ、cut cornersの由来は馬車の時代にあるとのことです。右左折の時に、内輪差が生じて道からはみ出て斜めに曲がる様子を表したものなのだそうです。調べてみるものですね。車体が斜めに曲がることで、角を丸く切り落とすような動きになっていたわけですね。この光景なら私の感性でも十分想像できます。これを思い浮かべて関連付けをし、cut cornersを長期記憶に留めておくことができそうです。

機械的な暗記が得意なら、このまま覚えれば問題ありませんが、私は忘れっぽくなってきたので、手抜きをせずにcut cornersを丁寧に覚えようと思います。めでたし、めでたし。

~今日のフレーズ~

cut corners 手抜きをする

■例文

(1) We could finish this project early only if we cut corners.

(このプロジェクトは、もし手抜きするんだったら早く仕上がるよ。)

(2) The dictionary took nearly 50 years to complete because its editors refused to cut corners.

(その辞書は完成に50年近くかかった。編者が妥協を拒んだからだ。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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