■take a bullet
俳優の福本清三さんを知っていますか?時代劇で斬られ役として活躍した方です。トム・クルーズ主演の映画「ラストサムライ」にも出演し、その存在感が注目を浴びました。2021年に亡くなられましたが、福本さんの姿はYouTubeなどで今でもたくさん見ることができます。「ラストサムライ」で、福本さんはトム・クルーズをかばって銃弾を受け、命を落とします。この場面で涙が止まらなかったという人は多いでしょう。
現実社会では、銃で撃たれるなど考えたくもないことです。たとえ威嚇射撃の銃声でも経験したくはありません。
take a bullet
bulletは「銃弾」のことです。このフレーズは、文字通りには「銃弾を受ける」、つまり「撃たれる」という意味なのですが、比喩的に「危険な状態に身を置く」という意味でも使われます。日々の生活において、私たちの主な活動の場は職場や学校ですので、そこでの「危険」とは、主に人間関係やビジネス上のトラブルです。そこから、「甘んじて非難・批判を受ける」「責任を取る」という意味で用いられています。
take a bullet for [誰々] と言うこともあります。「~のために非難・批判を浴びる」「~に代わって責任を取る」、あるいは「いつでも~の味方である」という意味にもなります。「お前のためなら死ねる」ということですね。bulletという語を使うのは物騒な感じがしますが、そのくらい命がけ、必死なのだという気持ちは伝わるかも知れませんね。
なお、見出し語としてtake a bulletとしていますが、a bulletの部分は複数形にしたり、theを使ったりなど、基本文法に則って変化させて用いられます。例文を見て、納得してもらえればと思います。
~今日のフレーズ~
take a bullet 甘んじて非難を受ける、責任を取る
■例文
(1) I often took a lot of bullets when I worked for the senator.
(上院議員のもとで仕事をしていた時、よく批判を受けたものだよ。)
(2) I don’t know why you always have to take the bullet for your boss when she screws up.
(どうしていつも上司のヘマの責任を取らされているの?)
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!