■come down the pike

ひとつの物や事柄に与えられる単語がひとつだったら、言葉を覚えるのはとても楽になることでしょう。現実には同義語や類義語が豊富に存在し、勉強という意味ではめんどうですが、その言語自体はとても豊かになっています。だから私たちは文学を楽しめるのです。

今回紹介するフレーズ、知らなくても済むと言われればそれまでですが、英語語彙の豊かさを示すひとつです。

come down the pike

「起こる、現れる、やって来る」という意味の慣用句です。対訳を見れば、happen, occur, take place, appear, emergeなどが思い浮かびますが、come down the pikeがパッと思い浮かぶ人は多くはないと思います。

pikeを辞書で調べると、古い時代の歩兵が持っていた「矛」や「槍」のことだとありますが、ここで使われているpikeはそれのことではなく、turnpikeを短くした形です。turnpikeは元々は「高速道路の料金所」でしたが、やがて高速道路自体を指すようになりました。

come down the pikepikeが道の意味だとわかったところで、トップ画像を見てください。自分の方へ向かって人が道を進んでいます。come down the pikeの表現イメージはこんな感じだと思ってください(写真は高速道路ではないんですけどね)。ここから、「人や物が現れる」「出来事が起こる」の意味になったのです。

今では、高速道路はhighwayと呼ぶのが一般的なのはご存知のとおりです。そのため、英語ネイティブの中にはpikeが何を指すか知らず、このフレーズをcome down the pipeだと思っている人も多いそうです。日本語でも言い間違いが定着した表現がありますが、英語でも同じことが起こっているのですね。

pikeが高速道路の意味なら、現代風にhighwayや、あるいはroad, streetと言い換えてもいいのでは?と思えます。今後そうなっていくかも知れませんし、言葉の伝統重視で使われ続けるかも知れません。どうなるでしょうか。

~今日のフレーズ~

come down the pike 起こる、現れる、やって来る

■例文

(1) Job opportunities like this don’t come down the pike that often.

(このような雇用機会は、そうそうありませんよ。)

(2) Come on, give me a break. We have several meetings coming down the pike today.

(ああ、いい加減にしてほしいな。今日は会議がいくつかあるんだ。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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