こんにちは。オンライン英語・英会話コーチ工藤 裕です。
日本語のカタカナ表現は、日本人の勘違いや造語が定着した場合が多く、正しい英語を反映しているとは限りません(和製英語)。英語での本来の使い方を学ぶ必要があります。
日本語ではこう言いますが
ホッチキス、ホチキス
英語では
stapler
Comments (ひとこと)
以前、文房具の英語名に関する記事を載せました。
https://yawarakaenglish.jp/archives/3284
今回はそれに関連してホッチキス(ホチキス)がテーマです。
事務作業や工作でおなじみの文具、ホッチキス(ホチキス)ですが英語ではありません。英語で「ホッチキス」と言ってもネイティブには通じないという話は、英語学習者の間ではよく知られた話。
現在のホッチキスの原型を作ったのはGeorge McGill (ジョージ・マギル)という人だそうです。1867年のことだと言いますから、ずいぶん歴史のある文房具なのですね。そして、それを改良して世の中に一気に広めたのが、
E.H. Hotchkiss Company
という会社です。製品ではなく、この社名が日本語に定着したのです。ティッシュのことを「クリネックス(特定の商品名)」、絆創膏のことを「サビオ(特定の商品名)」と呼ぶ人がたま~にいますが、それと似ていますね。
英語では
stapler
と言います。
さて、大学入試などのために英単語を必死で覚える経験があれば、stapleに見覚えがあるかも知れません。単語帳では「主要な」の意味の形容詞で記載されていることが多いです。しかし、ホッチキスのstaplerに含まれるstapleは、別の意味です。stapleは名詞で「U字のくぎ」という意味でも用いられていて、実際にはコの字型ですが、あの金属の留め具を指しているのです。あの金具で紙を留めるからstaplerなのです。
最後に、余談ですが、ホッチキス(stapler)のstapleを日本語では何と呼ぶでしょうか。学校の休み時間などに、友だちと議論になったりしたことはありませんか?
最も多い呼び名は「針」です。次に多いのは「芯」。そして、驚いたのですが「たま」と呼ぶ人も。これは私の高校時代の話ですが、ネットで調べたら、1998年にNHKが全国調査をしたそうで(全国民に聞いたわけではないでしょうけど)、その結果も、1位が針、2位が芯、3位がたまだったそうです。
今は、stapleなしで紙を綴じる環境にやさしいホッチキスがあり、さらに、ペーパーレス化が進んでいるので、針か芯かたまかの議論どころか、「ホッチキスって何?」と尋ねられる時代になっていくのかも知れませんね。
Examples (例文)
Example 1
A stapler is a small tool that you can hold in your hand or use on a table to push staples through sheets of paper in order to fasten them together.
(staplerとは、複数枚の紙をまとめて綴じるためにstapleを押し込む、手で持ったり卓上で使用する小型の道具のことである。)
Example 2
We will have a chart that is seven pages long, so make sure you have a stapler handy to keep all the pages together.
(チャートは7ページになるから、バラバラにならないようにホッチキスを用意しておいてね。)
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!