■put the cart before the horse

買い物に行くと、ついつい余計な物を買ったりすることがあります。余計ではないのですが、数量を買いすぎることもあります。その理由のひとつがショッピングカートを使うからというのがあるようで。家計アドバイザーのような人がテレビか何かで言っていました。カートを使うと楽なのですが、重さを感じないので買い過ぎにつながる、と。手提げのカゴを使うようにすると、買い過ぎ防止になると言っていました。

さて、カタカナ語にはオシャレ感、高級感があると感じる人が多いです。「便所」と言うよりは「トイレ(本来はトイレット)」という方がきれいに感じるでしょう。ではショッピングカートはどうでしょう。ショッピングでなくても「買い物」でいいと思いますが、定着しています。カートはcartのカタカナ表記で、これは「荷車」です。「買い物カゴ」は現代でも言っていますが、「買い物荷車」は奇妙ですね。自分の第一言語なのに、何か変に思うとは悲しい話ですな。

cartは荷車のことですが、人を乗せる種類もあります。古い時代の移動や運送の手段は馬でしたが、馬にcartをつないでいました。馬車(carriage; coach)よりも小型になります。日本では「大八車」、あるいはリヤカーに相当するものです。

これに関連して、今回紹介するフレーズは慣用句です。

put the cart before the horse

この表現は直訳すればすぐに意味はわかります。「馬の前に荷車を置く」ですから理解しやすいと思います。なお、putとありますが、「置く」と機械的に捉えるより、「つなぐ」と考える方が正確ですね。

荷車は馬の後ろにつなぎますが、馬を後ろにするとどうなるか。当然、意味をなしません。そのため、

順序を間違える、論理的でないことをする

という意味になるのです。このフレーズが使われる例文を見るとわかりますが、基本的には「おいおい、順序が逆だろ」と言いたい時に使います。

ただし、日本語でもそうですが、慣用句が本来の意味とは違う意味を帯びることはよくあります。put the cart before the horseという行為全体について、「そもそものやり方が間違っている。従って取り返しのつかない結果になるし、時間の無駄だ」という意味でも使うようになってきた模様です。英語学習者の立場では、まず元の意味で使うことに慣れておくのが無難だと思いますけどね。

~今日のフレーズ~

put the cart before the horse

(順序を間違える、論理的でないことをする)

■例文

(1) Starting the fundraiser before we know how much we need is putting the cart before the horse.

(いくら必要かがわかる前に募金活動を始めるというのは目的と手段の取り違えだ。)

(2) The government put the cart before the horse by investing heavily before making major reforms.

(政府は主要な改革前に大規模投資をするという間違いをおかした。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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