■come around

英語の語彙を増やそうとする時、高校入試や大学入試の経験からか、「単語」を多く覚えようとしがちです。これは全く間違いではないのですが、仲間同士の日常の会話という点では、必ずしも効果的とは言えない部分があります。

日本語の場合、漢語にはフォーマルな感覚を持つことが多いです。それに対して大和言葉(かな言葉)はやわらかく、日常向きの印象になりますよね。「てをあげる」と言うと日常的ですが、「挙手する」と言うと厳めしい会議のようなフォーマルな感じになります。

英語にも似たような傾向があります。複雑な話になるのは避けますが、超基本単語でできたイディオムがカジュアル、くだけていてで日常的です。例えば、get alongで「(人間関係が)うまく行っている」ですし、make doは「なんとか間に合わせる、やりくりする」です。これらのフレーズ内の個々の単語を知っているだけでは、何のことだかわかりませんよね。

今回のフレーズはイメージしやすいものを選びましたが、カジュアルに使われる言い方です。

come around (come roundと言う人も)

字面通りの解釈は「ぐるっと回ってやって来る」「回り道してやって来る」です。これが「始めは違っていたが、歩み寄ってくる」というニュアンスで使われるのです。「最初は反対していたが、賛成意見に変える」「最初は気分を害していたが、機嫌を直す」という意味で使うことが多いです(他の意味もありますが、このふたつが主)。

遠回りをして自分の方に歩み寄ってくるというのが意味の中心なので、賛成から反対意見に変わる、機嫌が良かったのに悪くなる、という意味では使いません。キーワードは歩み寄り、です。上の和訳で「賛成」としていますが、「嫌いが好きになる」という意味でもオーケーです。訳語よりイメージが大事ということになりますね。

どの外国学習でも共通すると思いますが、最初は基本単語から覚えます。基本では、どのような状況であっても問題なく意思疎通できることが前提にあるからです。私たちが「単語」の数を増やしていくと、フォーマルでもカジュアルでも失礼なく意思疎通ができるようになります。しかし、相手のネイティブが使う言葉はどうかというと、状況に合わせた話し方をしているので、カジュアル表現を最低でも「(パッと使えないとしても)言われたらわかる」ようにはしておくのがよいですよ。

~今日のフレーズ~

come around 同意に転じる、機嫌を直す

■例文

(1) It looks like she’s coming around to my way of thinking.

(彼女はどうやら僕の考え方に同意しつつあるようだ。)

(2) My father stopped speaking to me when I married Bill, but he came around eventually.

(ビルと結婚して父は私と話さなくなったけど、最終的に機嫌を直してくれた。)

■Today’s One Word

今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!

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