■stand a chance
なぜstandを使うのか、風変わりな成句だと思います。
■今日のフレーズ
stand a chance
見込み・チャンスがある
■例文
(1) We’ll stand a chance of winning if we continue to play as well as we did today.
(今日みたいにプレーし続ければ、勝てる見込みはあるだろう)
(2) Being really good at science, I stood a good chance of gaining high grades.
(理科が本当に得意なので、私は高得点を取る見込みが十分にあった)
■解説・コメント
stand a chanceは「見込み・チャンスがある」という意味の定形表現です。シンプルな言い方はhave a chanceなのですが、動詞standが使われているのが不思議なところです。何の見込み・チャンスかを具体的に言う時は、stand a good chance of [何々] と、ofで繋げます。また、例文(2)のように、「かなりの見込み」のニュアンスでa good chanceとするなど、形容詞を付け足す例も見られますよ。
standは「立つ」のほか、他動詞として「…に耐える」という意味で使われます。辞書の定義に従うと、stand a chanceは「チャンスや幸運に耐える」となってしまうので意味不明とも言えるし、ひねりを利かせた言い方とも言えそうです。
このフレーズの語源は不明らしいのですが、出版物で確認できる初出はイギリスの作家Jane Austen (ジェーン・オースティン、オーステンとも)のPride and Prejudice (「高慢と偏見」1813年) なのだそうです。Austenが編み出したフレーズである可能性はありますね。以下の文だそうです。
“But if we do not venture, somebody else will; and after all, Mrs. Long and her nieces must stand their chance.”
(しか、私たちが思い切ってやらなければ他の誰かがするだろう。しまいにはロング夫人と姪たちにチャンスがあるに違いない(=先にやってしまうだろう))
ここではstand their chanceと所有格を使っていますが、時代を経てa chanceに変わったようです。日常表現でよく聞きますし、歌詞にも登場するので、聞こえたらこの記事を思い出してくださいね^^
■音声確認
■Today’s One Word
今回は以上です。今日のあなたの精一杯の英語を話しましょう!!